私の再生と復活の話【歯科編】その2。
「歯の治療」
「ご飯を食べること」
「人間になること」をまとめた
「私の再生と復活の話【歯科編】」その2。
あたしはずっと口をバカみたいに開けて笑えなかった。
「薬をしてるんじゃないか」
というのをもう聞きたくなかった。
そして、もうあの悲惨なのもをみる表情を目にしたくなかった。
それは性行為でもだった。
口を開けて喘ぐのが怖い。
口の中を見られるのが怖い。
性行為の時でさえもあたしは恐怖心に支配されていた。
「怖い」
この感覚が常にいろんなところでつきまとっていた。
と、今ならわかる。
小さな違和感が積み重なってもう麻痺していた。
「小さな我慢」が積み重なってあたしの人生を混乱させていた。
それに気づいたのはなんと今年になってからで
あたしはこんなにも我慢してたんだということがわかってなかった。
2016年の冬、夫の(当時は彼氏)好意に甘えることになって
あたしは「インプラント」のことを調べ上げた。
そこで目についたのが
「ノーベルガイド」という手法だった。
それを行なっている歯科を見つけた。
その歯科医が、がっくん(芳本岳先生)だった。
当時はがっくんはまだ独立前だった。
現在は独立しています。公式サイトはこちらから
https://gaku-dental.net
あたしは電話で事情を説明した。自分の見立てでは
「13本は入れないとあかんと思う」と言った。
歯科につき、がっくんは
「まずはとにかくCTだ」と言ってすぐに撮影した。
今でも覚えてる。
CTを撮った後で、がっくんは
「よかった!!残ってる!!生きてる!」と言った。
「入れるなら3本で済む!こんなに悪いのに歯茎の中の歯は生きてる。」と。
あたしの歯は
親知らずを抜いて28本中、
どこかの歯科医に抜かれた1本と
根っこまでダメになってる歯が2本。
インプラントを入れるならこの3本。
それ以外の25本中23本が根っこはある。
けれど、
その根っこは虫歯でやられていた。
インプラントは言ってしまえば何本でも入れれる。
歯を全部抜いてインプラントを埋め込むこともできる。
あたしとがっくんと夫と話し合った結果。
治療方針が決まった。
それが、
インプラントを最低数の3本埋め込み
残りの23本全て、根幹治療。
というものだった。
根幹治療とは、歯茎の中にある神経を抜くこと。
神経を抜くことで、歯を残すことができる。
あたしは自分の歯を残すことを決めた。
けれどそれが一番時間がかかるのだ。
一本の歯の神経を抜き、薬を入れ蓋をする。
そしてまた蓋を開け神経が完全に死んでいたら
詰め物を入れ蓋をする。
もちろん麻酔を入れながら治療をする。
これが23本。
1本につき4週間ほどかかる。
莫大な時間と労力と
そして何より「恐怖心」と対峙する。
あたしがこれに踏み切れたのは、がっくんだった。
がっくんは歯科医だ。
しかも歯科医の息子だ。
歯科医の息子なのに、
めちゃくちゃ歯医者が嫌い。
そう、がっくんもあたしと同じ歯医者恐怖症だった。
何本も虫歯を作っては怖くて治療せずに地獄を見た。
気がついたら歯科医の診察券が20枚になるほどいろんな歯科に行くのだが
恐怖心が強すぎて彷徨ったことがある人だった。
だからがっくんが歯科で重要視してるのが
「痛くないこと」と「怖くないこと」だった。
そしてがっくんがあたしの話を聞いた後であたしの歯を初めて見たとき
がっくんは泣いていた。
堪えて堪えて堪えてたんだろう。
けどがっくんは泣いていた。
何度も何度も
「一緒に頑張っていこう。一緒にやっていこう。時間はかかるけどでも絶対に終わりが来るから。」
そう言ってくれた。
あたしに怒らずに泣いてくれる歯科医はがっくんが初めてだった。
岳歯科クリニック
https://gaku-dental.net
がっくんめっちゃ面白いよ。で、いい人すぎて泣けるを通り越して
微笑んで笑ってしまうよ。
ていうか毎回おもしろすぎてお腹痛いよ。
本気でオススメ。